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心に響く話術とは_第317回例会報告

トーストマスターズには先生はいません。
友達にそう話すと、肩透かしを食らったような顔をしました。
「では、どうやってスピーチ力を高めるのだ」と思ったのかもしれません。

トーストマスターズでは、スピーチ力を高めるために主に2つのサポートが用意されています。
ひとつは「スピーチマニュアル」。長年の蓄積をもとに作られたものです。
つぎに「メンター」。入会者ひとりひとりにアドバイザー兼相談役となるクラブ会員がひとり付いて、
その入会者を支えます。

ただ、この2つのサポート以上に必要なのは、会員一人ひとりの存在だと僕は思っています。

今回の例会では、しばらく足が遠のいていた会員が何人も参加してくれました。
その中のひとりを僕は個人的に「レジェンド会員」と呼んでいます。彼女は豊かな経験をお持ちの方で、とても素敵なスピーチをしてくれます。僕が好きなのは、彼女がまるで聴衆ひとりひとりの呼吸に合わせているかのような話し方。言葉が胸にすっと入ってくるのです。

そんな彼女は今回論評を担当してくれました。
当初は「ひさびさだから不安」と心配されていましたが、担当する人のスピーチが始まると、ぐっと集中力を高めては言葉に耳を傾け、一方で丁寧な字でスピーチの概要をまとめられていました。論評ではそのメモも必要とせずに見事なものです。

 

彼女の論評を聞いて気づいたことがあります。
それは彼女の論評がほかの人と違うということ。
そこには彼女のスタイルがあり、言葉が生き生きとしていたのです。

私たちは、人前でちゃんとスピーチができるようになりたいとクラブに入会します。
苦手意識を克服し、自信をもって聴衆に語り掛ける自分の姿をイメージしながら。
でも、いいスピーチとは何か? を考えてみれば、それは単に堂々とした話しぶりではありませんよね。
それはきっと聴衆の心に響く言葉を投げかけることにあるのです。

 

彼女のように尊敬するスピーカーを間近で見られることはとても貴重です。
彼女を見て思うのは、先ほどもお伝えしたように、なにより彼女らしい言葉で語られているということ。
そして、その「らしい」は何かといえば、その人の経験や考え方とつながっているもの。
借り物の知識で背伸びをしてもダメなのです。
そして、僕が思うのは、その「らしさ」つまり「自分の言葉」は、
教えられるものではなく、むしろ自分で見つけるべきものだということです。

 

トーストマスターズに特定の先生がいない理由はなにかと今回僕なりに考えてみました。
ひとつには自分の気づきが必要ということですが、
もうひとつには、やはり実践の場でしか得られないということです。
冒頭に会員一人ひとりの存在価値について触れましたが、
その意図することは、彼らこそ貴重な実践の場を形作ってくれる大切な存在だからなのです。この実践の場を生かすため、例会ではすべての参加者が発言する機会を持つようにしています。

自分の言葉に自信を持てないという方は、実際に人前で話す機会が足りないからかもしれません。
興味をお持ちの方はぜひ一度、響クラブの例会に見学に来てください。

 

さて、今回の例会は、テーブルトピックスでは○○の秋をテーマに、みなさんの秋の過ごし方を聞きました。
また、準備スピーチでは、まだ2回目というスピーカーのチャレンジングな話やよくできたビジュアルスピーチを目にすることができました。しばらく足が遠のいていた方が来てくれて、気づきの多い、楽しい時間を過ごせました。

 

今回の受賞者を発表します。
ベストテーブルトピックス賞はNさん、ベスト論評賞はIさん、ベストスピーチ賞はFさんでした。
おめでとうございます。

出席者は24名(うちゲスト5名)でした。

 

次回例会は10月24日です。真実の瞬間というワークショップを行います。
トーストマスターらしい時間が過ごせると思います。


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